こんにちは、かわきせ日記帳の木村です。
ライター業で最もしんどいのが取材の録音データをテキストにする「起こし」作業。かつてはテープ起こしと呼んでいましたが、今ではICレコーダーやiPhoneのボイスメモが主流なのでわたしはデータ起こしと呼んでいます(実際の呼称は不明)。ここ数年は録音をインカムで聞きながら喋り直してWeb上でテキスト変換しつつ手動でリアルタイム修正する手法を取っていたのですが、60分を過ぎる頃から耳は痛いし修正をかけるとWeb上のデータ変換にタイムラグが出て飛んでしまったりとなかなか大変だったので、今回は友人が使っているというNottaを使ってみました。結果は、今までの日本語にめっぽう弱かった自動変換ツールの時代に比較すると、なかなかの精度。ただし、一部よくわからない文字列があったので録音状態も関係するのかもしれません。アナウンサーのような歯切れのいい話者の音声をzoomなどPCから直に取りだしたデータなら、修正はほとんど必要ないのでしょうね。一応すべて聞き直して修正したところ、結構な時間がかかってしまったので、起こしたら不明な部分だけ確認しながらまとめてしまう方が効率がよさそうです。
■自筆証書遺言と公正証書遺言の比較をしてみよう
今日は、そういえばまだやっていなかった自筆証書遺言と公正証書遺言の違いをまとめてみようと思います。自筆証書遺言は5月9日(水)、10日(木)、11日(金)「遺言書を書くにはどうすれば?」、公正証書遺言は5月14日(火)、15日(水)「公正証書遺言作成の流れを見てみよう」のエントリーをそれぞれご参照ください。毎回文字が多めなので、今回は表にまとめてみました。いかがでしょうか。
(1)概要
こちらの表は全体的な概要で見た違いです。
(2)公証人役場の手数料
(3)提出時に必要な書類
遺言書の作成はもとより、提出時に必要な書類です。基本、公正証書遺言はすべて必要だと考えておくといいでしょう。また、自筆証書遺言には必要ないと言われますが、どちらも戸籍謄本を集めていますし、一度作成したものは利用期限がないので、このタイミングで相続関係説明図を作成しておくと、後々の相続手続きでもわかりやすくて便利です。
■その人によってベストな遺言の形は違うもの
メリット、デメリットという欄をつくりましたが、人によってはメリットがデメリット(またはその逆)ということもあるかもしれません。また、もしご本人がご高齢で一刻を争うような場合は、時間のかかる公正証書遺言でなくとりいそぎ自筆証書遺言で意志を残しておく方が現実的ということもあります。作られる方のご事情にも関係してくることですので、あくまで比較用の参考資料としてご覧ください。ただし、自筆証書遺言の遺言保管所への保管だけは、どうしてもあまりメリットがないように感じてしまうんですよね。内容は見られるわ、毎回3,900円も取られるわ、では自筆証書遺言の気軽さが失われる気がするというか。遺言者が亡くなっても教えてくれないのは公証役場と同じですしね。それなら、大変ではあるけどちゃんと公正証書遺言を作った方がよっぽど安心では? と思ってしまうのでした。
ちなみに、遺言には他に秘密証書遺言という方法もありますが、今回はその方法自体を紹介していないので割愛しました。ご了承ください。