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遺言書を書くにはどうすれば?(その2)

こんにちは、かわきせ日記帳の木村です。
今日の関西はとてもいいお天気でした。わたしは天気に気分が左右されやすいので、窓際にクリスタルのサンキャッチャーを吊してキラキラさせながらエネルギーをもらうようにしています。レインボーの光が部屋中に散るのできれいですよ。

■自筆証書遺言の文案をつくる

さて、昨日に引き続き、遺言書の一つである「自筆証書遺言」の作成手順についてご説明します。前回までは準備でしたが、今回は実際に内容をつくっていきます。

2.遺言書の作成

(1)文案づくりのための準備物

まずは文案づくりです。文章を書き慣れていないとけっこう体力を消費する作業だと思いますので、なるべく元気な時に行いましょう(世代問わずです)。時間を区切って数日かけて進めるのもオススメです。始める時は、手元に下記の資料を置いておきます(必ず必要◎/あるとよい△)

  • △遺言者の印鑑登録証明書
  • △補助証明書(運転免許証やマイナンバーカードなど)
  • ◎遺言執行者の住所・氏名・生年月日・職業がわかるメモ(相続人以外が遺言執行者の場合)
  • △直近の固定資産税納税通知書(財産に不動産がある場合)
  • ◎金融資産の資料(通帳の見開きページのコピーなど)
  • ◎貸金庫の資料(銀行名・支店名・番号のわかるメモ)
  • △遺言者と相続人の続柄がわかる戸籍謄本な等
  • △遺贈がある場合、受け取る人の住民票
  • △不動産の履歴事項全部証明書

 

(2)いよいよ文案づくりへ

難しく考えてしまいがちですが、必要な内容を短い文章で書き、それを連ねていくだけで十分です。むしろ、自筆証書遺言は「全文・日付・氏名」がすべて手書きのため、字数が少ないほうがご自身にとっても楽だと思います。文案には、必ず下記の項目を入れてください。

●「誰が」、「どれだけ」、「何」を受け取るのか
●遺言執行者が誰か
一人だとその方しか執行できないので、万が一の時のため2〜3人指名しておきましょう
●遺言執行者が金融機関などで代理として手続きできる旨
●遺言執行者に士業(行政書士など)を設定する場合は、報酬額
●予備的遺言
相続人が遺言者より先に亡くなった時の対応(誰にどんな分け方をするか、誰に遺贈するか、など。法定相続の場合は、子が亡くなった場合はその人の子=孫の代襲相続が多いです)を書きます。ただし書きとして付け加えます
●祭祀主宰者
お仏壇やお墓などの管理を引き継いでもらう人のことです
●「その他すべての財産」の相続人
遺言書に書かれていない財産があると遺産分割協議の対象になるため、その場合の対応も記載しておくとよいでしょう。あえて書かないという判断もできますので、ご自身の状況に合わせて決めてみてください
●付言
今までの家族や親族への言葉、遺言書を書いた理由や分割の意図などをまとめます。普段はなかなか言えない感謝の気持ちを綴るのもいいでしょう。

場合によっては遺留分(相続人が必ず相続できる財産の割合)を超える分割も可能ですが、相続人の方々がよほど納得できる理由がない限りはあまりおすすめしません。少し多めに渡したい方がおられる場合は、たとえば「財産目録にある以外の財産はすべて●●に贈る」とするのも一案です。ただし、「愛人への遺贈」といった民法において公序良俗に反する内容には制限がありますのでご注意ください(行政書士は公序良俗に反する内容がある場合、作成を受任できません)。

遺言は、遺言者の死亡によって効力が発揮されるものです。またその効力が発揮されるまでは何度でも書せますから、あまり考え込まずにまずは取り組んでみてくださいね。

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